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金属材料の引張強さについて【引張強さの比較】






<目次>

  1. 引張強さとは?

  2. 引張強度と降伏点?

  3. 「硬い=引張強度が高い」じゃない!!

  4. いろんな材料の引張強さがわかる!







引張強さとは?



引張強度とは、破断限界をみるためのパラメータで降伏点とあわせて確認します。材料の持つ強度をみる為の指標のひとつです。


簡単にいうと引張強さとは、両サイドから材料を引っ張り、どれくらいの力でちぎれるかを数字で表したものです。



引張強度試験の動画







引張強度と降伏点?




実際は引張強度にあわせて設計するというよりは、降伏点を基準にすることが多いです。


それ以上の力を加えると変形した状態から元に戻らなくなる値の降伏点を基準にする理由としては、多くの機械・設備や部品等において、変形して元に戻らなくなる(永久ひずみ)と意図した性能が損なわれてしまうからです。




「硬い=引張強度が高い」じゃない!!




ここでひとつ注意したいことが「硬い=引張強度が高い」とはならないことです。ほとんどの材料については、引張強さと圧縮強さが同じような特徴をもつことが多いのです。


コンクリートのように圧縮には非常に強いが、引張強度は高くないという硬くて脆いとされる硬脆材料(こうぜいざいりょう)というものがあります。



このような事からも、どちらの方向に力が加わる設計となっているのか等、様々な可能性を考慮し検討する必要があります。



ただし、鋼材の場合は、鋼材の引張強度 ≒ 圧縮強度で取扱されるケースが非常に多いです。また、材質とその熱処理方法等で硬さが決まり、強度材で使用される物は硬さ(硬度)と引張強さは比例関係にあります。








硬さと脆さの共存方法!



ちなみに、鉄筋コンクリートはコンクリートの中に鉄筋を入れた構造になっていますが、これは引張強度が弱い(脆い)コンクリートの中に、引張強さが強い鉄鋼材料を入れることで弱点を補いかつ長所を活かすために活用されています。



いろんな材料の引張強さがわかる!

■金属材料の引張強さ一覧表(代表例)


純鉄、一般圧延用構造鋼、冷間圧延鋼板、機械構造用炭素鋼、ピアノ線、クロム鋼、マンガン鋼、マンガンクロム鋼、クロムモリブデン鋼、ニッケルクロムモリブデン鋼、ニッケルクロム鋼、ダイス鋼、マルエージング鋼、析出硬化系ステンレス鋼、マルテンサイト系ステンレス鋼、フェライト系ステンレス鋼、オーステナイト系ステンレス鋼、インコロイ800、ねずみ鋳鉄、ニッケル、インコネル600、ハステロイ、無酸素銅、りん青銅、洋白、ベリリウム銅、純アルミニウム、アルミニウム合金、ジュラルミン、超ジュラルミン、超々ジュラルミン、マグネシウム合金、純チタン、チタン合金の引張強さ一覧





金属材料の引張強さ
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このように比較してみると、その違いがハッキリとわかりますね。金属材料を選ぶときは硬いだけではなく、この引張強度も十分に検討する必要がありますね。




良い材料を選び、いいモノづくりをしよう!